女性の体は月経周期によってホルモンバランスが変化し、それが体温にも影響を与えます。この体温の変化を「基礎体温」として記録することで、健康状態をチェックしたり、妊娠計画を立てたりすることができます。この記事では、月経と体温の関係について詳しく解説します。
基礎体温とは？
基礎体温とは、起床直後、体を動かす前に測定される最も低い体温のことです。この体温はホルモンの変化により月経周期に応じて変動します。基礎体温を毎日測ることで、月経周期を把握することができます。
月経周期と基礎体温の変化
月経期（1日目～5日目）
ホルモンの変動が少なく、基礎体温は低温のまま安定しています。
体温の平均は36.0〜36.5℃程度です。
卵胞期（6日目～14日目）
卵巣で卵胞が育ち、エストロゲン（卵胞ホルモン）が増加します。
基礎体温は低温を維持しますが、排卵が近づくと少し低下することがあります。
排卵期（14日目前後）
排卵が起こると、黄体ホルモン（プロゲステロン）が分泌され始めます。
これにより基礎体温が上昇し、36.7〜37.0℃の高温期に入ります。
黄体期（15日目～28日目）
黄体ホルモンの影響で高温期が続きます。
妊娠しなかった場合、黄体ホルモンが減少して基礎体温が再び低下し、次の月経が始まります。
基礎体温からわかること
排卵日
基礎体温が低温から高温に移行するタイミングで排卵が起こる可能性があります。排卵日を予測することで妊娠計画に役立てることができます。
ホルモンバランスの異常
高温期が短かったり、不規則な体温変動が続く場合は、ホルモンバランスが乱れている可能性があります。
妊娠の可能性
高温期が18日以上続く場合、妊娠している可能性が高いとされています。
月経不順のサイン
基礎体温のパターンが大きく乱れている場合は、生理不順や婦人科疾患のサインかもしれません。
基礎体温の測り方と注意点
測り方
起床後すぐ、動かずに測定（舌の下で計るのが一般的）。
毎日同じ時間帯に測る。
専用の基礎体温計を使用する。
注意点
睡眠不足やストレス、風邪などでも体温が変動するため、データの解釈には注意が必要です。
長期的に測定し、パターンを把握することが重要です。
基礎体温を活用した健康管理
妊活に役立てる
排卵日を予測することで妊娠の確率を高めます。
生理不順の改善
不規則な周期や体温の乱れを医師に相談する際の参考データとして活用。
体調管理
高温期や低温期の違いを活かして運動や食事を調整することで、体調を整えることができます。
まとめ
基礎体温は、女性の健康や生理周期を知るための大切な指標です。毎日記録することで、体の状態やホルモンの変化を知り、自分に合った生活を送る助けになります。気になる症状がある場合は、基礎体温のデータをもとに婦人科医に相談してみましょう。
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